時を束ねて リボンをかけて

2022-09-07 (Wed) 23:55

元気な91歳に会った。

朝一番を狙って近くのの銭湯みたいな温泉へ。
10時からだから、9時50分に駐車場に着いた。
すでに並んでいて、ほとんどが男性だったが、私も並んだ。
9時55分には検温計を持った人が玄関に現れて、開所時間を待たずに入れてくれた。

1番乗り。
思わず誰もいない浴室で「一番だ~」と叫んでしまった。
10分もすれば3人くらいは来たが、それでも空いていて気持ちがいい。

長湯はしない。
すぐにのぼせてしまうから、温泉でも自宅のお風呂でも長湯はしないのだ。

さっさとあがったら、脱衣場で「おはようございます!」と声をかけらえた。
女性二人。
もうあがるの?と聞かれたから、一番に来たので・・・と答えると「朝早く来ると、お湯もきれいだからいいわよね~」と言われた。

一人の女性がもう一人の女性のことを「昨日が誕生日だったんだって!」と言った。
だから「おめでとうございます」と言った。
その次の言葉に驚いた。
「昨日で91歳になりました!」
思わずええっ!である。
とてもそんな年に見えない。
シャキシャキしていて言葉使いも籠っていない。
はっきりしている。

お若いですね~信じられない。

91歳になったから、今日は赤い服を着てきたのよと言った。
赤というより濃いピンクの小花模様の長めのチュニック。

こういう時は、期待されている言葉を言う。
お似合いですよ~可愛いです~

いまだに黒や紺や茶やグレーという単色しか着ない私でも、こういう年齢になれば何を着ても似合うのだと思って、違和感はまったくなかった。

女性は何歳でも可愛いという言葉に弱い。(笑)

だからそこからが話が長くなってしまった。
もう一人の女性が浴室に行ってしまっても、話し続けている。

こんな近くでマスクもしないで話したことがないので、チラッと不安になったが、話が終わらない。
そのあげく、「私うるさいでしょ。声が大きいから~」と言われた。
「ここで、うるさい!って、怒鳴られたことがあるのよ」というので思わず笑った。

私はもう着替えも済んで、帰るだけ・・という状態なのだが、話が終わらず。
こういう時に切り上げられないのは、私はこのおばあさんに好感を持ったからだ。

障がい者なのよ私。
両足に金属が入っているから~。
外見からは全く分からない。
孫と出かけるとすぐに車椅子を持ってきてくれるの。
ばあちゃんは転ぶからって。
いつもの私なら、お嫁さんの文句と孫の自慢話をする人には、辟易するが、いいお孫さんですね~と素直に言った。

あまりにも明るいから元気をもらったというのではなく、精気を吸い取られていく感じだと心の中で苦笑。


やっと裸になってくれて、「じゃあ・・また会いましょうね~」と言われので「はい」と返事をした。

そのあとの言葉がいい。
思わず吹いた。

「だけど私、あなたの顔、覚えてないと思うわ~あはは~」


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Last Modified : 2022-09-07
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