時を束ねて リボンをかけて

2022-11-03 (Thu) 23:26

杖を使う身になれば。

クリニックで痛み止めの注射と点滴をしてもらったあの日、私の次に受付に来た女性が、バックから三つ折りになった杖をワンタッチで出した。
かなり派手な花柄模様で、80代と思われた奥様にはよく似合っていた。
しかし先が割れていない。
あれでは滑った時に危ないのではないだろうか・・・と思った。
帰り会計を待つ間、もう一人同じような花柄の杖を持った女性を見た。
その人の杖の先は三叉に分かれている。
ああ・・・あれなら安定するなと思った。
しかし、今の流行りが、あのようなド派手な杖なのか・・・と、あの時は痛みに耐えながら思ったものだ。
私にはあの柄は必要ない。


両親は杖を持っていたが、使ったのを見たことがない。
父は杖を使う前に入院だし、母は杖より先に車椅子だったから。
そもそも、近くに介護用品を扱うお店ができて、営業マンが一軒一軒訪問しながら、挨拶回りをしていて、そこで杖の営業をされたのだ。
いつか使うかもしれない・・ということで、自分たちの身長に合わせて、名前を入れてもらって購入したものだ。
傘立てに埃だらけになっていたけれど。
でも、その店で、車いすも介護ベットも母は購入したから、付き合いとしては満足していたのだろうと思う。
それらは結局、母が亡くなってから、処分に最後まで私が頭を痛めたものだ。
その店に相談して、1万円で処分を引き受けてもらった。

さて話を戻すと、私はクリニックで杖を使っている人を見て、私も杖が必要だと思った。
今度ばかりは治るとは思えなかったから。
それでさんざん探した。
自分に合う杖の長さ(身長÷2+2が標準らしいが)を考えると、長すぎるような気がする。
それで長さを変えられて、色は派手なものではなく、バックに入れて持ち歩く必要はなく、先が三叉のもので手を放しても自立するもの。
そうやって選んだ。
価格はピンキリだが私のものは3,480円。

KIMG3446.jpg


しかし、杖は本当に痛くて歩けない時は役に立たないということを知った。
むしろ力を加えて杖を使うから痛みを増長させる。
現在の何とか足を引きずってでも歩けるという状態では、ほんと便利である。
さっさと歩けるからだ。

KIMG3447.jpg



家の中だけで使っていたが、今日買い物に行って、初めて外で使ってみた。
外での試し歩き。
普段なら祝日には買い物は行かないが、チビのマグロの切り落としがどうしても必要だったのと、卵など、最低限のものだけを買ってきた。


いやあ…杖を使って分かったこと。
どの人もやさしい・・・。
私を避けて私の邪魔にならないように歩いてくれる。
私に道を譲ってくれる。
子供とすれ違う時など、母親がさりげなく私の邪魔にならないように子供を自分に引き寄せたりした。
私は今まで、体の不自由な人に、そういう気遣いをしてこなかったかもしれないと思った。
杖を使って歩いている人に出くわしたこともないからだが、もしかしたら私は貴重な体験をしているのかもしれない。

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Last Modified : 2022-11-03
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