時を束ねて リボンをかけて

2023-02-11 (Sat) 23:55

「紛争地の看護師」


「紛争地の看護師」

白川優子 著

2018年7月11日  (株)小学館 発行

図書館から借りた本  読了。

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この本を読もうと思ったきっかけから書きたいと思うので、長文になるし疲れると思われる方は、ここでスルーしてください。


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先日、Amazonプライムビデオで「ラッカは静かに虐殺されている」という2017年のドキュメンタリー映画を観た。

映画のあらすじ
戦後史上最悪の人道危機と言われるシリア内戦。
2014 年、その内戦において過激思想と武力で勢力を拡大する「イスラム国(IS)」が制圧したシリア北部の街ラッカ。
かつて「天国」と呼ばれ、穏やかだった街は IS の首都とされ一変する。
爆撃で廃墟と化した街では残忍な公開処刑が繰り返され、市民は常に死の恐怖と隣り合わせの生活を強いられていた。
海外メディアも報じることができない惨状を国際社会に伝えるため、匿名の市民ジャーナリスト集団“RBSS”( Raqqa is Being Slaughtered Silently/ラッカは静かに虐殺されている)は結成された。
彼らはスマホを武器に「街の真実」を次々と SNS に投稿、そのショッキングな映像に世界が騒然となるも、RBSS の発信力に脅威を感じた IS は直ぐにメンバーの暗殺計画に乗り出す――。


「ラッカは静かに虐殺されている」と名乗る市民ジャーナリスト集団にも、このドキュメンタリー映画にも世界から賞をたくさん受賞している。
本当に素晴らしいドキュメンタリー映画だった。


ISが、映像制作のプロを使って映画のようなプロパガンダ映像をSNSに投稿していたが、この市民ジャーナリストたちは、スマホの隠し撮りで悲惨さを伝える。
公開処刑や、斬首の遺体の映像もそのまま出てくる。
さすがの私も「うっ」となって目をそむけたくなりそうになったが、これらの映像は命懸けで撮影されたので、目を背けるのは失礼だと思ったのでみた。
常に命の危険を感じながら撮影で、国外に脱出しても国内に残って活動を続けている人たちから送信される映像を、国外からSNSに投稿をする。
当然、国外に出た人たちにも危険がおよぶのだ。
ISの蛮行のおぞましさもさることながら、ISの外国人戦闘員の2歳くらいの子供が、オモチャなのかホンモノなのかは知らないが、ナイフを持ってぬいぐるみの首を切ろうとしている映像には心底頭が痛くなった。


これを観たときに、ブログに感想を書こうかと思ったが、文才のない私には気持ちをまとめることができなかった。



そんな気持ちでいた時に、2月3日のNHKのアナザーストーリーズ「国境なき医師団」を観た。
その番組で、白川優子さんを知った。
著書を読んでみたいと思った。

理想と願いと強い思いを持ちながら、現実とのギャップに葛藤しながらの活動の記録。
152㎝の小柄でか細い女性の、どこにこれだけの思いが湧き出るのかと思うほどの内容で圧倒された。

何も考えずに呑気に暮らしている私だし、これらの現実を知ったところで私に何かできるというわけでもない。
でも、何もできなくても知らないでいるよりは知った方がいいという考え方なので、私はドキュメンタリーやルポルタージュ、ノンフィクションなどはこれからも興味を持っていくと思う。



そして、トルコ・シリア地震のこと。

トルコには各国から救援部隊が到着している。
しかし、独裁政権のシリアはどうなっているだろうか?
政権側に義援金や義援物資が届いても、それが被災者に届くとは思えない。
アサド政権と反政府組織との内戦はまだ続いているし、いろいろな得体のしれない過激派組織がいまだ存在しているし、外務省も退避勧告を継続しているくらいに危険な国である。
シリアの被災した人たちはどうなってしまうのだろうか・・。
少額しか送れないが、確実に寄付金がシリアの被災者のために使われるという方法を模索している。


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Last Modified : 2023-02-11
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