時を束ねて リボンをかけて

2023-08-04 (Fri) 23:50

「102歳、一人暮らし」

「102歳、一人暮らし」

石井哲代 中国新聞社 著

2023年1月3日 文藝春秋 発行

副題に「哲代おばあちゃんの心も体もさびない生き方」

図書館から借りた本 読了

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私の市の図書館には置いてなくて、隣の市の図書館にあったから、予約を入れておいた。
予約者が多かったが、やっと順番が巡ってきた。
私の後にも、予約している人がいる。

読みやすい本で、なんていうか何気なく暮らしている市井の人の中にこそ、素晴らしい人はいる・・という私の考えにぴったりの、ホントに素敵な人である。
20歳から56歳まで小学校の先生をしていて、86歳の時にご主人を亡くされてそれ以来一人暮らし。
お子さんはいない。

今から80年も前の時代なら、農家に嫁いで子供がいないということは、産む性を持つ女性のほうに風当たりは相当強かったと思う。
現代なら、結婚してもdinksという言葉もあるくらいだから、子供を持つ持たないの選択はできるし、独身者も多いし、子供がいないということに昔ほど偏見はないと思いたい。

哲代さんのご主人が、亡くなる前に「子どもことは気に病まんでもええ」といってくれて、嫁の私一人がしんどいと思うとったけど、あの人も一緒に背負うてくれとったんかもしれん。
あの最期の言葉で心を切り替えることができました。
‥‥と本の中にある。


生きる姿勢が素晴らしくて、何気ない言葉の一つ一つに重みがある。
人生訓を書かれた本はたくさんあるけれど、それらが霞んでしまうほど、身をもって実践している人にはかなわない。

99歳まで五右衛門風呂だったり、全自動洗濯機にしたのも100歳過ぎてからだし、デイサービス行くために、初めてインフルエンザのワクチン接種をしたり、前屈すると手が地面に着いたり、毎朝必ず味噌汁を作り、1日1合のご飯を食べ、睡眠導入剤など無縁で、バタンと寝れば朝まで起きないという。
この本がベストセラーになるのも分かる生活ぶり。
おしゃれな生活、おしゃれな食事、そんなものは霞む霞む。


講師として、中国新聞の哲代さんのことを記事にしている担当記者と一緒に出演している講演の様子が、YouTubeにUPされていて、それも観た。
哲代さんは、面白いユーモアのわかるおばあちゃんだ。
人間、ユーモアを解せない人は、人生半分は損しているだろうと思えるほど。

今年の4月で103歳になっているが、1月のYouTubeを観ると、若いなあ・・・と思う。


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Last Modified : 2023-08-04
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