時を束ねて　リボンをかけて

今日は寒かったけれど、昨日はとても暖かかったから、家の裏手にある物干し台を移動した。
真夏のように太陽が真上にある日々は洗濯物も太陽を浴びてすぐ乾くけれど、今の時期は太陽が斜めにあるから、隣の2階が邪魔をして陽が当たるのは午前中の11時ころまで。
場所を移動させるのに、物干し台の土台部分を持ち上げなければならない。
買ったときは車から降ろせたくらい力があったのに、今は自信がないなあと思いながら持ち上げて移動させた。


その様子を隣のご主人が境になっているフェンス越に見ていて、暖かいねえと声をかけてきた。
昨日はホントに暖かかった。
去年は寒かったのにねえと言われても、去年のことは覚えてない私。
こう暖かいと眠くなるんですよと答えると、眠れるのがうらやましいと言われた。
全然眠れないのだそうだ。
5時半に寝ても9時頃まで寝られないと言う。
そもそも5時半なら私は夕飯も食べていない時間だ。
いくら何でも寝るのが早すぎると思うが、夜中に起きて、朝方は早くから活動する生活を続けてきたから、そのリズムが崩れていることに不安になっている。
元気がなさそうなので、心配になる。

私は安定剤を飲んで寝るから、10分ほどで夢のなかで朝まで起きないが、飲まなかったら私だって眠れない。
私は重症の不眠症だと言ってもよかったが、余計なことだと思ってやめた。
その代わり
私は起きたいときに起きて寝たいときに寝るという生活で、だからいつでも眠くなったら寝るという感じなんですと言った。
そういう生活が一番いいねえと言われたが、生活のリズムが出来上がっている人から見れば、なんてだらしない生活なんだと内心思ったかもしれない。
眠れない辛さはさんざん経験したから、眠れる方法を何か教えたいとおもったが、眠れない原因が何かも知らないのに、うっかりしたことを偉そうには言えない。
誰もが夜は何も考えずにぐっすり眠れるなんて人ばかりではないはずだけれど、まさか5時半は早すぎますよというわけにはいかないし。
それでもそれから庭で植木の始末をしていたから、90過ぎて体を動かせるだけでも眠れない人とは思えない。


12月という月は、クリスマスもお正月も関係なくいつもの日常と同じだという私なのに、都会の雑踏の中にポンと放り込まれて、たくさんの人混みの中で絶えず後ろから背中を押されているような感じがする。
どうしてこういう感情になるのかわからないが、冬という季節は好きなのに、12月という月は一年の中で一番嫌いだ。



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