1月3日のこと。
朝起きてコーヒーを入れているときに、外から男性二人の声が聞こえた。
話の内容は聞き取れなかった。
最初は正月から散歩なの?と思ったが、声が若い。
それで、カーテン越しにそっと外を見ると、隣の家の前に救急車が停まっていた。
家の中に入ったのか、男性たちの姿は見えない。
さすがの私も慌てた。
サイレンを鳴らさずに来てくださいと119に頼むことができるから、救急車のサイレンは鳴らさずに来たのだ。
さて、どっちだろう?と思った。
奥さんなのか?旦那さんなのか?
どちらも90過ぎているから、どちらでも不思議ではない。
うわ~どうしよう。
どうにもできないが。
最悪なことも考えた。
何しろ私の姉は朝に、すでに布団の中で亡くなっていたのだ。
心を落ち着かせて、またカーテン越しに外を見ると、救急車はなかった。
そこから、私の推理が始まった。
旦那さんが運ばれたなら、奥さんは付添えない。
家の中でしか歩けないから。
奥さんが運ばれたなら、旦那さんは付添える。
ふ・・・む?
もし自宅で亡くなっていたら、事件性の有無を調べるため鑑識が入る。
お昼まで外に注意をはらったが、警察車両は来なかった。
そうなると、どちらかが救急車で運ばれたことになる。
それは確定だ。
奥さんなら他県に住んでいる姪が飛んでくるはずだ。
90過ぎて、血縁を調べたら、唯一奥さんに姪がいるという事が分かり、46年ぶりに交流が始まった。
それが私が引っ越してくる1年前の話らしいが。
つまり隣の遺産相続人である。
その日は隣はひっそりとしている。
いつもの玄関灯も点いていない。
翌4日。
他県の姪は来ない。
これは運ばれたのは旦那さんのほうなのか・・・。
と、思っていたら、ヘルパーさんの「こんにちわ~ヘルパーの○○です~」という大きな声が聞こえた。
で、家の中に入っていった。
あら、どちらかはいるのね・・・と思った。
4日も5日も姪は来ない。
これで私の推理力によって、救急車で運ばれたのはご主人だと、かってに確定した。
それはそれで、今度は奥さんのほうが心配になった。
7日は今年初めての燃えるゴミの日。
隣も私も前日に集積所に持っていくから、あの奥さんでは集積所までゴミを運ぶことはできないだろうから、私が持っていくしかないと決心して、6日の午後隣に行った。
年始の挨拶もこんにちわ~と明るくいうのもはばかれ、結局「ごめんください」と言ってチャイムを鳴らした。
玄関のドアノブを開けると鍵はかかってなかった。
そして、いままさにゴミを出しに行こうとしている旦那さんがニコニコして立っていたのだ。
その笑顔にこっちがびっくりしてしまった。
だから聞いた。
「3日の日、救急車来たでしょ。」
「頭が痛くて痛くて・・・だから救急車を呼んだんだよ」
と頸の後ろを押さえながらジェスチャー付の説明。
「あら~誰が?奥さん?」
「俺」
「えっ!!!それで、何だったのですか~?」
「枕を新しく交換したから、高さが合わなくて頭が痛くなったんだよ」
「はあ?寝違い・・・・・」
あら・・・寝違えただけの話だったのか・・・(;^ω^)
「じゃあ、救急車に乗らなかったの?」
「乗ったよ。病院で痛み止めの注射を打って点滴して、夕方には帰ってきた。」
・・・・・・・自分に苦笑。
そんなもんで良かったですねえ・・と言って、ゴミは私が出してくるからと言って、ゴミ袋を預かって隣家を出た。
サスペンス映画が好きな私の丸3日間もかけた推理力もこの程度。
しかもお正月だというのに。(笑)
推理力というより、ただの想像力。
想像力は、認知症によくある妄想に繋がる。
大丈夫でしょうか?私は。

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朝起きてコーヒーを入れているときに、外から男性二人の声が聞こえた。
話の内容は聞き取れなかった。
最初は正月から散歩なの?と思ったが、声が若い。
それで、カーテン越しにそっと外を見ると、隣の家の前に救急車が停まっていた。
家の中に入ったのか、男性たちの姿は見えない。
さすがの私も慌てた。
サイレンを鳴らさずに来てくださいと119に頼むことができるから、救急車のサイレンは鳴らさずに来たのだ。
さて、どっちだろう?と思った。
奥さんなのか?旦那さんなのか?
どちらも90過ぎているから、どちらでも不思議ではない。
うわ~どうしよう。
どうにもできないが。
最悪なことも考えた。
何しろ私の姉は朝に、すでに布団の中で亡くなっていたのだ。
心を落ち着かせて、またカーテン越しに外を見ると、救急車はなかった。
そこから、私の推理が始まった。
旦那さんが運ばれたなら、奥さんは付添えない。
家の中でしか歩けないから。
奥さんが運ばれたなら、旦那さんは付添える。
ふ・・・む?
もし自宅で亡くなっていたら、事件性の有無を調べるため鑑識が入る。
お昼まで外に注意をはらったが、警察車両は来なかった。
そうなると、どちらかが救急車で運ばれたことになる。
それは確定だ。
奥さんなら他県に住んでいる姪が飛んでくるはずだ。
90過ぎて、血縁を調べたら、唯一奥さんに姪がいるという事が分かり、46年ぶりに交流が始まった。
それが私が引っ越してくる1年前の話らしいが。
つまり隣の遺産相続人である。
その日は隣はひっそりとしている。
いつもの玄関灯も点いていない。
翌4日。
他県の姪は来ない。
これは運ばれたのは旦那さんのほうなのか・・・。
と、思っていたら、ヘルパーさんの「こんにちわ~ヘルパーの○○です~」という大きな声が聞こえた。
で、家の中に入っていった。
あら、どちらかはいるのね・・・と思った。
4日も5日も姪は来ない。
これで私の推理力によって、救急車で運ばれたのはご主人だと、かってに確定した。
それはそれで、今度は奥さんのほうが心配になった。
7日は今年初めての燃えるゴミの日。
隣も私も前日に集積所に持っていくから、あの奥さんでは集積所までゴミを運ぶことはできないだろうから、私が持っていくしかないと決心して、6日の午後隣に行った。
年始の挨拶もこんにちわ~と明るくいうのもはばかれ、結局「ごめんください」と言ってチャイムを鳴らした。
玄関のドアノブを開けると鍵はかかってなかった。
そして、いままさにゴミを出しに行こうとしている旦那さんがニコニコして立っていたのだ。
その笑顔にこっちがびっくりしてしまった。
だから聞いた。
「3日の日、救急車来たでしょ。」
「頭が痛くて痛くて・・・だから救急車を呼んだんだよ」
と頸の後ろを押さえながらジェスチャー付の説明。
「あら~誰が?奥さん?」
「俺」
「えっ!!!それで、何だったのですか~?」
「枕を新しく交換したから、高さが合わなくて頭が痛くなったんだよ」
「はあ?寝違い・・・・・」
あら・・・寝違えただけの話だったのか・・・(;^ω^)
「じゃあ、救急車に乗らなかったの?」
「乗ったよ。病院で痛み止めの注射を打って点滴して、夕方には帰ってきた。」
・・・・・・・自分に苦笑。
そんなもんで良かったですねえ・・と言って、ゴミは私が出してくるからと言って、ゴミ袋を預かって隣家を出た。
サスペンス映画が好きな私の丸3日間もかけた推理力もこの程度。
しかもお正月だというのに。(笑)
推理力というより、ただの想像力。
想像力は、認知症によくある妄想に繋がる。
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Last Modified : 2019-02-03