時を束ねて リボンをかけて

2020-03-16 (Mon) 23:02

まだまだ修行中。

天気の良い日が続いた日は、隣家から金づちの音が聞こえていた。
何を作っているのか、よく聞こえるのだ。
庭にいて作業をしているのだとわかる。
自転車を新品にして、買い物に行く姿も確認したし、ああ・・もう落ち着いて、通常通りの生活をしているのだな・・と安心していた。

3,4日前、温かかったので庭で咲いてきた球根を見ながら、草むしりをしていた。
すると、隣家のご主人が、「お母さん、頑張っているね」と声をかけてきた。

「ポツンと一軒家」でも、レポーターがやたら出会った人に「お母さん」を連発するけれど、これってどうよと思っている私は、93歳の人にお母さんと呼ばれることに、苦笑。
せめて奥さんと呼ばれたい。


そして、何を言うのかと思ったら、
「片割れが死ぬと、その配偶者もすぐに死ぬというよね」
である。

「あら、初めて聞いたけど。それは人によるんじゃないですか?誰でもそうだとは限らないでしょ」と私は言った。

「いや、そうだって言うよ。俺、今年・・・もつかなあ・・・。もって1年かなあ・・・」

私は優しい言い方もできる、きつい言い方もできる。啖呵も切れる。(笑)
相手の年齢制限なく言葉を合わせられる。
ダテに年はくってないから、いかような返答もできると思っている。
相手が言ってほしいことも、頭の中から無理やり引っ張り出して、合わせることもできるし、逆に合わせないこともできる。

しかし・・・93歳の人に真面目にこういうことを言われると・・・頭がフリーズした。

私にどういうふうに言ってほしいのだろうか?
どういう言葉を期待しているのだろうか?

「もうすぐ春になるから。春になれば心がうきうきして余計なことは考えなくなりますよ」
と言って草むしりを再開したのだが、ご主人は何も言わず家に入っていった。
こう言うのが精一杯だった。

私はまだまだ、修行が足りぬか。


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Last Modified : 2020-03-16
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