時を束ねて リボンをかけて

2020-05-09 (Sat) 23:27

カンとのお別れは近い。

もう、カンはご飯を口元に運んでも食べない。
水は昨日は飲んでいたが、今日は動けない。
昨日午前中にネットで注文したロイヤルカナンのパウチが届いたが、全く食べなかった。
これはシリンジを使うしかないかと、新品があったはずだと思い探したのだがみつからない。
シリンジと流動食が欲しかった。
だから昨日、動物病院に電話を入れた。

初めてですか?と聞かれたが、ファンの時にほんの短い期間だがお世話になった。
ここに引っ越してきて、3軒目でやっといい病院が見つかった。
しかし隣の市だ。
車で30分くらいか。
市内の1軒目の動物病院はゴンのことで行ったのだが、すぐに私と合わない先生だとわかった。
2軒目はお年寄りでとても話にならず、そこの先生が3軒目を紹介してくれたのだ。
技術も素晴らしいし規模も大きいし、いい先生だからと。
あいにく休日だったが病院が改装中で、そこに病院の人がいて、院長先生に連絡をとってくれて、駆け付けてくれた。
問診票にはペットを「買った、もらった、拾った」と〇をつける項目があった。
動物保護に熱心な先生ということだから、拾ったという項目があったのだろう。
ファンの脳梗塞はそこでわかったのだ。
4日間くらいしかお世話にならなかった病院だが、ファンは重篤だったから、深夜でも電話してきていいと携帯番号の記された名刺をいただいたりした。


18歳でもう食べなくなって…と話しだしたら、
「18歳だと病院に連れてきても、できることは少ないんですよ」と言われた。
とにかく連れてきてください・・という病院でないところがいい。
連れて行けば点滴やらなんやら処置をする病院もあるが、ファンの時にも感じたが、自然に・・という考え方で、それは私の前に住んでいたところの長い間お世話になった先生と同じだ。

私も延命治療をする気はないのです。
ただ、食べないのでどういうふうなものを与えるか考えていて・・・と言ったところで、それは先生に相談したほうがいいですねと言われた。
夕方5時ころが一番空いている時間だと教えてくれた。
シリンジを譲って下さいとは言えなかった。

行くか行かないかどうするかずいぶん迷った。
迷いながら再びシリンジを探したら、小さな容量のものがみつかった。

とりあえず金曜日なので買い物の日なので出かけた。
買い物を済ませて、大きなホームセンターに行った。
そこで、水分補給のパウチやら高齢猫用のペースト状のパウチを片っ端から買い込んだ。
買い物が終わって車に乗り込んでエンジンをかけた。
そうしたら、思いがけず、胸からグアッと込み上げるものがあって、涙があふれた。
涙が止まらなかった。

戻ってきてから、買ってきたものを与えたが、嫌がる。
小さなシリンジで与えても嫌がる。
これはどんなものを与えても嫌がるだろうと思った。
そして、先生に相談してもどうにもならないと思ったから、病院には行かなかった。
食べないということで私がストレスを与える側になってはいけないのだ。


確実にお別れが迫っている。
それでも今日もずっとミケと一緒にいた。
今もミケと一緒にいる。


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Last Modified : 2020-05-09
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