時を束ねて リボンをかけて

2021-03-10 (Wed) 23:51

明日で10年。

明日で東日本大震災から10年。

10年前は、ルンもファンもカンも生きていた。

あの時は6匹の猫がいた。

先月の2月13日の地震の時は、初めてスマホの緊急地震速報のアラームが鳴った。
今まではガラケーだったから、ガラケーの音に慣れていても、スマホの音は初めて聞く音だったからびっくりして、テレビはつけてなかったからそれが地震速報だとわかった時は慌てた。
私のベットの上で3匹寝ていたが、顔をあげて「ん!」という感じだった。
動かなかったから、慌てて毛布を被せて、私は机の下に潜り込んだ。
揺れながら、猫たちをみたが、動かない。

10年前、震災後も何度も大きな余震があり6匹の猫たちはそのたびに、素早くもつれるようにベットの下に潜り込んだのだ。
猫たちはみんな若かった。
俊敏さがあった。
ベットの下に自ら潜り込むから私は安心していた。
古い家だったが家が倒壊してもベットの下にいてくれたら、助かる可能性は高いはずだと思っていた。

10年過ぎていまいる3匹は老いて、ベットの下に隠れるという判断ができなくなっていることに、私は唖然としてしまった。

猫たちを助けるという頭の中でシミュレーションしていたことは、10年前と今とでは違うのだということを私は考えていなかった。
当然大きな揺れが来たら、猫たちはベットの下に入るはずだと、思っていたのだ。
しっかりと老いを意識しなければいけなかったのに。
10年前の経験は、災害という恐怖をしっかりと体に染みつけたはずだけれど、頭が私も老いたのだ。

私の車の中には10年前の震災の時から、6匹の猫を入れることのできるワンタッチで開く大きなケージと猫トイレと砂を積んでいる。
猫部屋には、鉄製の一番小さなケージをドアを開けたまま置いてある。
そこにぎゅうぎゅうに詰めて脱出するということは考えていた。

もう年老いて俊敏さがなくなったおかげで、掴まえることはたやすいかもしれないと考え方を変えた。
毛布ではだめで布団を被せたほうがいいと、シミュレーションをやり直した。

いいろいろ考えながら、明日の10年を迎える。

         今朝の猫たち。のどかに過ごしている。

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Last Modified : 2021-03-11
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