時を束ねて　リボンをかけて

隣家の相続人、奥さんの姪御さん夫婦が今日帰った。
帰る前に挨拶にみえられて、住所・氏名・携帯の番号の書いた紙を渡された。

昨日庭の片づけをしてしている時に、少し話したのだが、通販の雑誌はもうすでに発送手続きを済ませたものもあって、それは止めることができないと言った会社もあるとのことだった。
それなら、了解していただけるのなら、私が郵便受けに配達されたものは、処分しておきますと言った。
そのくらいなら、簡単である。
で、この住所の書いた紙を渡されたときに、もし何か大切だなと思った郵便物は送りますと言った。
そのくらいも簡単なことである。

12月にまた来ると言う。
昨日、飛び込みで不動産屋さんに行ったが、駐車場さえあれば売ることも貸すこともできると言われたらしい。

隣家は駐車場を作らなければならない。
花壇だったところにコンクリートを敷いて駐車場にするということだ。
なにしろ、隣のご主人がせっせと、手作りした棚や屋根も壊さなければならない。

概算で費用を私の前で言ったが、そんなこと聞いていられない。
後始末にいかにも大変なようなことをいうが、貯金はしっかり受け取っているのだから、文句は言えないと思うが。
そうは言えないから、ここは女優になって、いろいろ大変ですね～と言った。
でも最期まで90過ぎてご夫婦でボケもせず施設にも入らず、長生きできたのだからよかったですよね～と付け加えた。
奥さんの方は、97で亡くなるまで、一度も入院したことがないというのだから、たいしたものだ。

さて、私はお調子者だから郵便受けのものの処分を引き受けたが、これはもしかしたら通りすがりの人が見て、他人の家の門を開けて郵便物を取っているのを見たら、不審に思われるということに気がついた。
そこで近所の良く話す奥さんに電話を入れた。
私がここに引っ越してきて話す人は、ワンコおじさんとガス会社のお兄ちゃんとその奥さんだけだから。
事情を話して、もし不審者扱いされたら困るから、そこのところをわかっておいてほしいと言った。
ああ‥それは大事よね。
口うるさい人は何か言うかもしれないから。
田舎だからね。
誰か何か言って来たら、ちゃんと説明しとくから大丈夫よと言ってくれた。
ワンコおじさんにも話しておこうと思う。

何か言われても平気と言えば平気なのだが、泥棒扱いは困る。


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